政府の利払費と円安に関する意見（箇条書き）

現在の日本の円安について、なぜ円安なのかというテーマで書きます。

為替レートの決定要因
・為替レートは、最終的には市場、特に外国為替市場の思惑で決まります。
・ですから、こうなったらこうだという風に、円高や円安を断言することは事前に誰にもできません。
・ただし、為替レートを動かす要因はいくつか存在します。
・日本と外国の金利差、特に日米金利差は大きな影響を与えます。
・その他にも、経常収支やインフレ率、政治状況や政治家の発言によって為替レートは変動します。

2015年のスイスフランショック
・為替レートが大きく変動した例として、2015年のスイスフランショックが挙げられます。
・当時スイスは、スイスフランをユーロにペッグ、つまり対ユーロ固定相場制を採用していました。
・しかし、スイスの中央銀行であるスイス国立銀行が、ある日突然ペッグを外すと宣言した途端、スイスフランは対ユーロで30%も急騰しました。
・このような事態は事前に誰にも予想がつかず、為替市場がいかに予測困難なものであるかを示しています。

日本の円安の要因
・今回の円安も、様々な要素が複雑に絡み合って起きていると考えられます。
・まず、よくある誤解を解いておきたいと思います。
日本政府が債務残高を増やしたから円安になった」という意見がありますが、これは事実ではありません。
・データを見ても、日本政府の長期債務残高と円レートの間に明確な相関関係は見られません。
・政府の債務残高が増えれば円安になるというのであれば、円レートは右肩上がりになるはずですが、実際にはそうなっていません。

コロナ禍における日米の対応の差
・では、なぜ円安になっているのか。それは、コロナ禍における日本とアメリカの対応の違いが大きく関係しています。
・日本政府は、財務省の緊縮財政路線により、コロナ禍においても十分な財政支出を行いませんでした。

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